アトピーを改善するために食物繊維の腸内環境改善効果が大切なわけ
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法」について述べていますが、今回は「アトピーを改善するために食物繊維の腸内環境改善効果が大切なわけ」について述べていきたいと思います。
食物繊維は乳酸菌と同様、腸内環境を改善し、アトピー性皮膚炎を治していくための栄養素として必要不可欠な存在です。
特に食物繊維はその摂取量が年々減っているとされており、そのことが大腸がんや炎症性腸疾患など、腸に関する様々な病気の発症原因になっているといわれているほどです。
ちなみに「食物繊維」とは、人の消化酵素で消化されない難消化性成分のことです。
その食物繊維の働きと、アレルギー症状の抑制効果の関係性として、例えば溝口徹氏は、以下を挙げています。
- 毒物を排出して肝臓を保護し、腸内環境を改善する。
- ぜん動運動を促し、腸内に便がとどまる時間を調節して、便秘を解消する。
- 血糖値の上昇をおさえることで、副腎の疲労を予防する。
- 糖質過多により起こる副腎皮質の披露を改善する。
- 善玉菌のエサとなり、腸内細菌のバランスを整える。
(溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』p180)
また食物繊維は、水に溶けやすい「水溶性」のものと水に溶けにくい「不溶性」のものに分けられます。
ネバネバやサラサラの性質がある水溶性食物繊維は、ドロドロになって腸内をゆっくり移動するため、空腹や食べ過ぎを防ぐ効果があります。さらに糖質の吸収をゆるやかにする作用もあります。
アトピー性皮膚炎の場合は、糖質の過剰摂取で血糖値が乱高下してしまうと、血糖値を安定させるために、ステロイドホルモンを作り出す副腎皮質が疲労してしまうといわれていますので(参考 溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』)、糖質の吸収を穏やかにするために、水溶性の食物繊維は特におすすめです。
一方、不溶性食物繊維はボツボツ・ザラザラしており、胃や腸で水分を吸収すると大きく膨らむため、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、便通を促します。
ちなみに便秘の改善のために食物繊維を摂る場合は、不溶性と水溶性の食物繊維をバランスよく摂っていくことが必要になります。
食物繊維の種類
◎水溶性食物繊維
ペクチン、グアーガム、イヌリン、グルコマンナン、βグルカン、難消化性デキストリン、など
◎不溶性食物繊維
セルロース、リグニン、アガロース、ペクチン、キチン、キトサン、など
・水溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材
わかめ、昆布、モズク、寒天、らっきょう、ごぼう、イチゴ、アボガド、雑穀類、納豆、切り干し大根など。
・不溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材
ごぼう、さつまいも、玄米、キヌア、雑穀類、チアシード、アボガド、大豆、納豆、切り干し大根、干ししいたけ、アーモンド、くるみ、落花生など。
食物繊維はアレルギーや炎症の抑制にもつながる
また食物繊維を摂ることで(特に水溶性食物繊維)、腸内細菌が発酵を起こすと、短鎖脂肪酸が生成されます。この短鎖脂肪酸は炎症を抑える作用などがあり、アレルギー症状の改善に高い効果を発揮するとされています。
アトピー性皮膚炎を改善するために食物繊維を摂るには、食物繊維が豊富に含まれた野菜類、豆類、海藻類、きのこ類などを普段の食生活のなかで積極的に食べることが必要になります。
また食物繊維だけのものがサプリメントとして販売されていますので、それらを利用することで食物繊維の不足を補うことができます。
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ちなみに食物繊維は炭水化物に分類されるため、炭水化物ゼロを目指す糖質制限を行ってしまうと、食物繊維の不足によって腸内環境が悪化することが考えられますので、糖質制限を行なったとしても、食物繊維はしっかり摂るようにすることが大切です。