アミノ酸のアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法と対策」について述べていますが、今回は「アミノ酸のアトピー性皮膚炎を改善する効果」について書いていこうと思います。
アミノ酸は、私たちの体の血管や内臓、皮膚、筋肉などのもとになるタンパク質を構成しています。
また、人間の細胞はタンパク質で構成されていますが、このタンパク質を構成している成分もアミノ酸です。
つまり、アミノ酸はヒトの体を作るための材料となっているわけです。
そのため、アトピー性皮膚炎によって状態が悪化した皮膚を再生するためには、その皮膚を形成するための材料であるアミノ酸をしっかりと摂らなければならないのです。
特に皮膚の柔軟性はアミノ酸の保湿効果で保たれていることが知られています。
実際、荒れた状態の皮膚は、アミノ酸が少なくなっているとされています。
さらに、白血球中のNK(ナチュラルキラー)細胞をはじめとする免疫細胞もアミノ酸から作られているため、アトピーを治していくための免疫力を維持するために、アミノ酸は必要不可欠です。
必須アミノ酸と非必須アミノ酸
ところで、アミノ酸は自然界では500種類ほど存在すると言われていますが、人間の身体のタンパク質を構成しているのはわずか20種類です。
そのうち9種類は体内で合成出来ないため、「必須アミノ酸」(バリン・ロイシン・イソロイシン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トリプトファン・ヒスチジン・スレオニン) と呼ばれています。
残りの11種類(アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸)は、体内で合成されるために「非必須アミノ酸」と呼ばれています。
これらのアミノ酸は健康維持のためにはどれも大切ですが、特にアトピー性皮膚炎の改善に関わるアミノ酸としては、グルタミンとグリシンが挙げられます。
グルタミン
グルタミンは腸管粘膜のエネルギー源になります。腸管粘膜は異物の侵入を防ぐためのバリア機能を備えているため、グルタミンを十分に摂ることは、腸粘膜の強化や働きの活性化につながっていきます。
もし腸管粘膜のバリア機能が弱まってしまうと、腸に穴が空き、そこから体内に細菌や未分化のタンパク質などが入りこむリーキーガット症候群の問題も起こってきてしまいます。
つまり、グルタミンが不足しないよう心がけることは、アレルギーやアトピーの対策になるのです。
グルタミンを多く含んでいる食品としては、肉、魚、チーズ、昆布(海藻類)、大豆、アーモンドなどが挙げられます。
またグルタミンはサプリメントからの摂取も可能です。
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グリシン
グリシンは心地よい睡眠をもたらすといわれていることで有名ですが、実はコラーゲンの約3分の1を占めているアミノ酸で、肌の健康を保つために必要不可欠です。
皮膚は、表面に近いところから角質層、表皮層、真皮層、皮下組織に分けられますが、コラーゲンは真皮の部分に含まれ、真皮全体の約70%を占めています。
特に、アトピー性皮膚炎と関連においては、グリシンを主成分にしたアミノ酸食品の摂取によって、皮膚のバリア機能の向上とスキンケア効果が顕著に認められたという研究報告があります。
さらに、アトピー性皮膚炎を治していくためには、十分な睡眠が必要不可欠ですが、グリシンには入眠作用があるので、眠る前にグリシンを摂ることは、睡眠不足や不眠症の方にも効果的です。
グリシンを多く含んだ食品としてはホタテ、ウニ、くるまえび、肉類、ごま、アーモンドなどです。
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以上が、アミノ酸のアトピー性皮膚炎を改善する効果についてですが、アミノ酸はビタミンやミネラルと同様、アトピー性皮膚炎の改善のために必要不可欠な栄養素だと考えられます。