ケイ素(シリカ)サプリメントのアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法と対策」について述べていますが、今回は「ケイ素(シリカ)サプリメントのアトピー性皮膚炎を改善する効果」について述べています。
ケイ素(シリカ)をサプリメントとして摂るとアトピーが治るという記述を、本やインターネット上で見かけますが、本当でしょうか?
ケイ素は皮膚の健康を維持するためやアトピーを改善していくために役立ってくれると考えられますが、ケイ素を摂るだけでアトピーが劇的に治るというわけではないと思われます。
ではそもそもケイ素(シリカ)とは何でしょうか?
「ケイ素(珪素)」は英語名「シリコン」のことで、元素記号は「Si」、元素番号は「14」のミネラルです。またシリカとは二酸化ケイ素(SiO2)のことを指します。
このケイ素(珪素)には、細胞をサビつかせたり、老化を促したりする活性酸素の働きを抑える強い抗酸化作用があります。
ちなみに生命の起源であるシアノバクテリアは、地球が誕生してまもない頃、地球表面上の無機ケイ素を食べていたと言われていますし、水晶の主要構成成分も珪素です。
水晶は主に珪素によって構成されています。
そのため、人間の骨やコラーゲンの間にもケイ素が存在しており、ケイ素は骨や肌など、からだの大事な組織をくっつけるセメントや接着剤のような役割を果たしているとされています。
また、五臓六腑や毛細血管、松果体にもケイ素は主成分として関わっています。
さらに、リンパ節、肺、脳、肝臓、腎臓、卵巣、睾丸、皮膚、骨、髪、歯、目、爪などの器官も、ケイ素を主成分として構成されているといわれています。
そして、このケイ素の働きについて、生体物理医学者の山野井昇氏は『ケイ素でキレイになる!』のなかで以下のように述べています。
ケイ素は、私たちの皮膚や骨、血液などにあり、結合組織を丈夫にする働きがあります。結合組織が丈夫になることで、潤いのあるしっとりしたお肌をつくり、骨を丈夫にし、しなやかな血管になって血行が良くなり、全身に酸素や栄養が行きわたります。美しいお肌、丈夫な爪、つややかな髪などを手に入れるには、ケイ素はなくてはならないものといえるでしょう。
また、ケイ素には腸内環境を整えて腸管免疫をアップさせるなど、免疫力を向上させる働きがあります。
そのほか、抗酸化作用もあり、人間の細胞の一つひとうに存在する大量のミトコンドリアが発する活性酸素の害を取りのぞくことで、認知症やがんの予防効果も期待されています。(山野井昇『ケイ素でキレイになる! 海外セレブが愛用する「美のミネラル」』p16)
また、山野井氏は「水溶性ケイ素による改善例」としてアトピー性皮膚炎を挙げています。
アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら長期間続く慢性疾患です。皮膚の乾燥やバリアー機能の異常など痒みを起こしやすい体質の人が、さまざまなアレルゲンに反応して生じると考えられています。
治療法としてはアレルゲンの除去、内服薬、外用薬、スキンケアなどですが、すっきりとは治りにくいようです。潤いがなくなり、バリアー機能が衰えたお肌が、ケイ素によってコラーゲンやエラスチンなどの組織が丈夫になり、再生したのではないかと推測されています。
このように細胞を活性化させ、修復する機能があるケイ素は、さまざまな病気の改善に役立つ可能性が極めて高いといえるでしょう。(山野井昇『ケイ素でキレイになる! 海外セレブが愛用する「美のミネラル」』p112)
このようにケイ素には細胞を活性化させたり、結合組織を丈夫にすることで、皮膚を健康に保ったりする働きがあるとされています。
特にケイ素に含まれる「シラノール」の働きが、アトピー性皮膚炎の予防や改善と関係があるのではないかと推測されています。
その「シラノール」は、高級化粧品にも含まれており、高い保湿作用があることが知られていますが、山野井氏によれば、シラノールには、以下のような効果が期待できるといいます。
- コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などを再構築し、細胞活性を向上させ、皮膚の弾力を修復する
- ハリや柔軟性を維持して、老化によるシワやタルミを防止する
- ヒアルロン酸の2倍といわれる保湿力
- 皮膚を正常な状態に保つように機能する。変化を起こさせないように、皮膚環境を整える
- 菌の増殖を抑制して菌を減らす静菌性
- ケイ素の還元力
- 目的によってビタミンE、アスパラギン酸などと組み合わせると、より効果が期待できる
(山野井昇『ケイ素でキレイになる! 海外セレブが愛用する「美のミネラル」』 p38~39)
水溶性ケイ素とは?
ちなみにケイ素(シリカ)は、大豆や野菜、海藻類などに食物繊維として多く含まれていますが、食事から摂ったとしても、あまり吸収されません。
その理由は、食物繊維の主成分であるシリカは、腸内の有害物質を吸着して体外に排出する働きがあるからです(デトックス作用)。
また、水に溶け込んで吸収されたとしてもその量はごくわずかだとされています。
ところが「水溶性ケイ素」と呼ばれるものであれば、十分な量が体内に吸収されます。
その「水溶性ケイ素」とは、天然の水晶の内部にまれに見つかる、大変貴重な溶解液である「天然水溶性ケイ素」を、長い歳月をかけた高度な技術によって人工的に生み出したもののことです。
自然界の溶液である「天然水溶性ケイ素」はマグマの超高温によってケイ素が溶かされてガス化し、結晶化した水晶とともに岩石の中に閉じ込められて液状化したものであると考えられていますが、その「天然水溶性ケイ素」と同じプロセスをたどることによって、人工的にも水溶性ケイ素を作り出すことが出来るようになったのです。
そのためシリカ(ケイ素)をサプリメントから摂る場合、ミネラルウォーターからも摂れますが、水溶性ケイ素のほうがよりお勧めです。
こちらは初めての方におすすめの水溶性ケイ素「珪素のちから」
ケイ素(シリカ)はアトピーの皮膚の健康をサポート
しかし、皮膚の健康を維持するために、ケイ素が水に溶け込んだ水溶性ケイ素はサプリメントとして役立ってくれると考えられますが、注意していただきたいのは、水溶性ケイ素を飲んだり、塗ったりするだけで、アトピー性皮膚炎がただちに治るわけではないという点についてです。
水溶性ケイ素の原液は500mlで数万円もするものが多く、手軽に買えるわけではないため、本やインターネット上に「ケイ素でアトピーが治った」という情報があったとしても、それは「アトピービジネス」である可能性が拭えないので、水溶性ケイ素を購入する際は、特定の情報を鵜呑みにせず、慎重に判断することが大切になってきます。
アトピー性皮膚炎は、過度のストレスや食事の栄養バランスの乱れ、腸内環境の悪化、運動不足や不規則な生活、免疫力の低下など、様々な要因で起こってくるため、特定のことだけを行ない、「~すれば治る」というわけではありません。
そのため、アトピー性皮膚炎を治していくためには、ケイ素に頼る以前に医者との相談による適切な治療に加え、自分自身でこれまでの生活習慣を見直し、出来る範囲で改善していくことが必要になってきます。
また、アトピー性皮膚炎の症状は、腸内環境の悪化や血液の汚れによって免疫力が低下していることが関係していると考えられます。
しかし水溶性ケイ素には、体内に溜まった有毒物質を体外に排出するデトックス効果や腸内環境を改善する効果、血液をきれいにする効果などもあるため、水溶性ケイ素を日常的に摂取することは、アトピー性皮膚炎の症状を改善することを充分にサポートしてくれると思われますが、あくまでサポートですので、アトピー性皮膚炎に悩まれている方は、ケイ素(シリカ)によってアトピーが劇的に治る効果を期待しすぎることは避けた方が良いと思われます。
そのことを踏まえた上で、水溶性ケイ素の購入を考えている方は、日本珪素医科学学会の承認品である水溶性濃縮珪素 レクステラ(Rextera) が、信頼性が高くてオススメです。どちらも少量サイズがあるので試しやすいです。
参考文献
『難病を克服する珪素の力』 伊藤寛喜・菅野光男・寺沢充夫 biobooks 2012年
『再生医療を変革する珪素の力』 細井睦敬 コスモ21 2013年
『ケイ素でキレイになる! 海外セレブが愛用する「美のミネラル」』 山野井昇 現代書林 2016年
ちなみにケイ素はビタミンCと一緒に摂ると、肌に対して効果的だといいます。