カルシウムのアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法と対策」について述べていますが、今回はカルシウムのアトピーを改善する効果について書いていきたいと思います。
カルシウムの摂取は、アトピー性皮膚炎を治していくために重要であるとされています。その理由は、カルシウムには消炎作用があるほか、ストレスを感じることが多い人ほど、カルシウムが必要になるからです。
実際、アトピー性皮膚炎に悩んでいる方は、カルシウムが不足して骨が弱くなっているといいます(参考 逸村弘美『アトピーが消えた!』)。
ちなみにそのカルシウムは99%が歯や骨に存在していますが、残りの1%は、血液や体液のなかに含まれており、私たちの細胞の生命活動を維持するために重要な役割を果たしているといいます。
血液中のカルシウムはつねに一定の濃度に保たれており、筋肉の収縮や弛緩をコントロールしたり、情報の伝達にかかわったり、出血を止めたり、血液や体液の㏗(酸性/アルカリ性の度合い)を調節したり、ホルモンを分泌したりするなど、体内のありとあらゆる機能に関与している。(山田豊文『「老けない体」は骨で決まる』p25~26)
もし血液中のカルシウムが不足してしまうと、骨に蓄えられているカルシウムが使われます。
血液中のカルシウムが不足すると、骨に蓄えられているカルシウムが使われる(脱灰)。用の済んだカルシウムは、骨に戻される(再石灰化)。この仕組みがうまくいかないと、骨以外の場所でカルシウムが蓄積してしまう(異所性石灰化)。(山田豊文『「老けない体」は骨で決まる』p30)
しかし、体内でマグネシウムが不足してしまうと、カルシウムは本来の居場所を間違えてしまい、そのことがアレルギー症状や骨粗しょう症などの原因になるといいます。
マグネシウムが不足していると、細胞内に入ったカルシウムを適切に外に連れ出すことができない。当然、細胞内はカルシウム過剰の状態が続くわけだ。
(略)本来、カルシウムは生命活動のスイッチを入れるときに細胞内に入り、役目を終えたら再び細胞の外に出なければならない。それが、カルシウムの正常な〝居場所〟とということになる。ところが、細胞内の外に導くマグネシウムが足りないことで、カルシウムは自らの居場所を間違えてしまうのだ。
そのカルシウムが悪さをする。(山田豊文『「老けない体」は骨で決まる』p47~48)
そのため、カルシウムを補給する際はマグネシウムとセットで摂るのが良いとされています。
マグネシウムは、細胞の内側に入ったカルシウムを、再び細胞の外側に連れ戻す役割を担っている。つまり、細胞内外のカルシウムの濃度差はマグネシウムによって一定に保たれているわけだ。また、骨と血液中のカルシウムの濃度をコントロールしているのもマグネシウムである。(山田豊文『「老けない体」は骨で決まる』p44)
カルシウムとマグネシウムのバランス
そのカルシウムとマグネシウムは、一般的には2:1のバランスで摂るのが良いとされていますが、現代社会ではマグネシウムが不足することが多いので、1:1が望ましいともいいます。
カルシウムが存分にその機能を発揮するためには、マグネシウムがなくてはならない。それはマグネシウムについても同じ。お互いがお互いの、絶妙なサポート役を果たしているのである。つまり、カルシウムだけたくさん摂ってもだめで、一緒にマグネシウムも摂る必要があるということだ。(溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』p70~71)
(中略)
最近の日本人の食生活では、カルシウム不足がしばしば指摘されるところだが、なぜかマグネシウムについては多くが語られることはない。しかし、現実にはカルシウム以上にマグネシウム不足に目を向けるべきなのだ。その兄弟関係を考えれば、「1対1」の割合で摂取してこそ、両者が思う存分の働きができるとわたしは考えている。(溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』p71)
カルシウムを正しく摂ってアトピー性皮膚炎を治していくには?
カルシウムは小魚類や煮干し、ひじきや納豆、ワカメ、海苔、きなこなどに多く含まれています。
また、牛乳はカルシウムの補給に最適だとされていますが、牛乳に含まれているカルシウムはマグネシウムとのバランスが悪く、アトピー性皮膚炎にも良くないと言われているため、カルシウムの補給のために牛乳を摂取するのは控えた方が良さそうです。
それに加えて、甘い物やアルコールの摂り過ぎは、カルシウムのパートナーであるマグネシウムを無駄に消耗するといいますので、アトピーを改善していくためには、そのことにも注意が必要です。
ちなみにサプリメントからカルシウムを摂取する場合は、数百円で売られている安価なものではなく、風化貝化石カルシウム(善玉カルシウム)が良いとされています。
そのほか、カルシウムの吸収をよくするものには、ビタミンCやビタミンDなどが挙げられます。
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ここまでカルシウムについて書いてきましたが、アトピー性皮膚炎を改善していくためには、カルシウムを正しく補給し、骨を強くすることが実は大切だと思われます。