糖質制限がアトピー性皮膚炎の改善に必要な理由
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法と対策」について述べていますが、今回は「糖質制限がアトピー性皮膚炎の改善に必要な理由」について書いていきたいと思います。
「糖質制限」というと、過度の「糖質制限」は健康を損ねる原因になるという理由から賛否両論がありますが、普段の食生活において穀類や砂糖などを摂り過ぎてしまっている場合は、ゆるやかな糖質制限で余分な糖質を減らすことで、生活習慣病のリスクを減らすことができるとされています。
では、生活習慣病ではなく、アトピー性皮膚炎やアレルギーなどの改善のためになぜ糖質制限が必要なのでしょうか?
その答えを提示しているのは、栄養療法の専門家である溝口徹氏です。
溝口徹氏自身も以前はアトピー性皮膚炎に悩まされていたといいますが、溝口氏は『アレルギーは「砂糖」をやめれば良くなる!』のなかで、糖質を過剰摂取すると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されても、今度は血糖値が下がりすぎるために、血糖値を安定させようとして副腎からホルモンが分泌されることが、アレルギーの発症に関係しているとしています。
糖質の過剰摂取
↓
血糖値を安定させるため、副腎からホルモンが分泌される
↓
副腎に負担がかかり、ホルモンの分泌が減少する
(アレルギーに対抗するホルモンの減少)
↓
アレルギー症状の悪化
(溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめれば良くなる!』p7~8)
このことについて、溝口氏は、
人の体にとって血糖値はできるだけ一定で安定している状況がよい。とりわけブドウ糖を主要なエネルギー源にしている脳は、血糖の急激な低下に対して危険を察知し防御反応を示す。そのときに分泌されるのが、アドレナリンやステロイドホルモンの一種であるコルチゾールといったホルモンであり、それらはおもに副腎という臓器で合成されている。
これらのホルモンは、緊急時のストレス下で本来は分泌されるものだが、糖質の摂取に伴う血糖の乱高下によって一日に何回も分泌されることになってしまう。(溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめれば良くなる!』p7)
と述べています。
アトピーの改善に効果的な糖質制限とは?
そのため、副腎がきちんとコルチゾール(ステロイドホルモン)を分泌できるようにするためには、なるべく糖質は控えたほうが良いのです。
しかし糖質制限といっても、炭水化物を徹底的に食生活から排除するのではなくお菓子や清涼飲料水に大量に含まれている砂糖や果糖ブドウ糖液糖など、血糖値を急上昇させる糖質を減らしていくことが重要になってきます。
つまり、糖質の過剰摂取→インスリンの分泌→低血糖→副腎のホルモン分泌という「インスリン・スパイク」とも呼ばれる流れが、結果的に副腎に負担をかけてしまうため、アトピー性皮膚炎やアレルギーを治していくためには良くないのです。
したがって、副腎からのコルチゾールによってアトピーの炎症を抑えていくためには、適度に糖質制限を行ない、砂糖が入っている甘い物や白米などの摂り過ぎは避けた方が良いと考えられます。
ちなみに、もし甘い物がやめられないという方は、甘味料として血糖値をほとんど上げないオリゴ糖を使ってみることをオススメします(特にラフィノースと呼ばれるオリゴ糖がアトピーの改善に良いと言われています)。
また、糖質制限は大切だといっても、腸内環境の改善に必要な食物繊維は炭水化物に分類されるため、白砂糖や異性化糖などの血糖値を上げやすい糖質は減らしたとしても、食物繊維はきちんと野菜などから多めに摂るようにすることがアトピーを改善していくためには必要です。
ちなみに、この白砂糖などの糖質を減らして食物繊維を野菜などからきちんと摂ることは血液をきれいにしてアトピーを治すことにもつながっていきます。
まずはゆるやかな糖質制限から
以上が糖質制限がアトピー性皮膚炎の改善に必要な理由ですが、日頃から身体にとって必要な分の糖質はしっかりと摂りつつ、自分の出来る範囲で適度な糖質制限を行っていくことは、副腎の負担を減らし、アトピーを治していくのに効果的だと思われます。
また、毎日の食事において、ご飯やパンなどの主食に関係した「糖質制限」を始める際は、自身のからだの調子と相談しながら、ストレスにならないようにゆるやかに行うことが大切になってくると考えられます。
たとえば北里研究所病院糖尿病センター長である山田悟氏は、『糖質制限の真実』のなかで「ロカボ」と呼ばれるゆるやかな糖質制限を提唱しています。
この「ロカボ」という言葉には、普通の「糖質制限」や「ローカーボ」には含まれない、もう一つの考え方を付け加えています。それは〝緩やかな〟糖質制限であるということです。
糖質を1食20~40グラム、それとは別に1日10グラムまでのスイーツ、間食を食べて1日の糖質摂取量をトータル70~130グラムにしましょう、というのが「ロカボ」の定義です。(山田悟『糖質制限の真実』 p116~117)
普通の糖質制限と違うのは、下限を切ることによって、ケトン体が出てくるような極端な低糖質状態になることを避けているということです。これによって、ケトン体分泌に伴う血管内皮細胞の障害などを除外できます。
また、極端な糖質制限は食事の幅が非常に狭まりますが、この〝緩やかな〟糖質制限=ロカボの定義に従えば、食べられるものの幅はぐんと広がるのです。(山田悟『糖質制限の真実』p117)
さらに、江部康二氏の『人類最強の「糖質制限」論』からゆるやかな糖質制限の目安を紹介しますので、よろしければ参考にしてみてください。
◎スタンダード糖質制限食
夕食は糖質制限をしますが、朝食と昼食はどちらか1食だけ糖質制限。つまり朝食か昼食どちらか1食だけ糖質をとります。
糖質をとる場合、1食当たり糖質50~60g。1日当たり糖質70~100gが目安です。
朝食か昼食どちらか1食だけ糖質をとるといってもご飯の大盛やおかわりは避け、量を控えめにします。また、玄米や全粒粉パン、そばの実を石臼などで挽いた十割そばなど、精製度が低くて食物繊維が多く、血糖値を上げにくい主食を選ぶように心がけるとなおいいでしょう。(江部康二『人類最強の「糖質制限論」』p79)
◎プチ糖質制限食
これは1日3食のうち夕食だけ糖質制限をする方法です。
1日当たり糖質110~140gが目安。朝食と昼食は、1食当たり糖質50~60gが目安です。
プチ糖質制限食はハードルが低い分、続けやすいです。スタンダード糖質制限食と同じく、糖質をとるときはご飯の大盛りやおかわりを避け、精製度の低いもの(ご飯なら玄米、パンなら全粒粉パンなど)を選ぶようにするとより効果的です。(江部康二『人類最強の「糖質制限論」』p80)
ちなみに、アトピー性皮膚炎の改善のために必要な腸内環境の改善と、糖質制限を同時に行いたい方で、そのためのサプリメントを探している方には、おなかカンパニーROTTSの「MetaBioメタバイオ 生酵母・生酵素・生麹」がオススメです。
「MetaBioメタバイオ 生酵母・生酵素・生麹」には、非加熱の活きた酵素や、酵素を含む麹が含まれており、糖質やタンパク質、脂質などの分解と消化をサポートしてくれます。
また、酵母には小腸と大腸の両方で働くという特長があり、腸内細菌の多様な集まりである腸内フローラのバランスを整える効果や、腸内の善玉菌のエサになることで善玉菌を増やす働きもあります。
さらに酵母には糖質を炭酸ガスとアルコールに分解する発酵パワーがあるため、余計な糖質の吸収を抑えてくれます。
したがって、「MetaBioメタバイオ 生酵母・生酵素・生麹」に含まれている生きた酵素や酵母の働きは、糖質制限や腸内環境の改善のサポートに効果を発揮してくれると考えられます。
オリゴ糖のアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法」について述べていますが、今回は「オリゴ糖のアトピー性皮膚炎を改善する効果」について書いていきたいと思います。
オリゴ糖は腸内細菌のエサになり、ヒトの腸内に生息する善玉菌であるビフィズス菌を増やす働きがあります。
ビフィズス菌は加齢と共に減少していくため、日頃の食生活において、ビフィズス菌を増やしてくように心がけなければ、腸内細菌の集まりである腸内フローラの健康は維持できないのです。
しかし、オリゴ糖にはそのビフィズス菌を増やす働きがあるため、普段からオリゴ糖を摂るようにすることは、腸内細菌のバランスを整えるのに有効なのです。
ちなみにこのオリゴ糖に関しては、腸内細菌学のパイオニアであり、東京大学名誉教授の光岡知足氏の実験報告があります。
光岡氏によれば、病院で治療中の23人(50~90歳)の腸内フローラを観察した結果、2週間にわたってフラクトオリゴ糖を摂取すると、摂取前に比べてビフィズス菌の数が約10倍になり、また、検出率も87%から100%に増加することが確認できたと言います。
さらに光岡氏は「便の㏗も酸性に変わり、排便はもちろん、血清コレステロール値、中性脂肪値、血圧なども改善」されたと述べています(参考 光岡知足『腸を鍛える―腸内細菌と腸内フローラ』)。
オリゴ糖を摂るだけでアトピー性皮膚炎が治るとは考えにくいですが、オリゴ糖によって腸内の善玉菌(ビフィズス菌)が増えることで、腸内細菌のバランスが整えば、その分、アトピー性皮膚炎の症状が改善に向かう、ということは十分考えられます。
砂糖の替わりのオリゴ糖はアレルギーの改善に効果的
また普段使っている砂糖を止め、替わりにオリゴ糖に替えてみることは、アレルギーの改善に効果的だと考えられます。
なぜなら砂糖は血糖値を急上昇させ、血糖値の乱高下の引き金になるとされているのですが、血糖値が乱高下してしまうと、血糖値を安定させるために、副腎がホルモンを分泌し、そのことで副腎に負担をかけてしまうからです(参考 溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』)。
もし副腎が疲れてしまうと、その分、コルチゾール(ステロイドホルモン)が作られにくくなってしまうため、アトピー性皮膚炎の炎症もなかなか治癒しないことになってしまいます。
しかしオリゴ糖は血糖値をほとんど上げない性質があるため、血糖値の乱高下を防いで、糖質の摂り過ぎによる副腎の負担を減らすことにつながるのです。
ちなみにオリゴ糖はシロップ状のものや粉末状のものが販売されています。シロップ状のものは30%程度がオリゴ糖で占められており、粉末状のものは、ほぼ100%になっています。
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腸内細菌のアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法」について述べていますが、今回は「腸内細菌のアトピー性皮膚炎を改善する効果」について書いていきたいと思います。
私たちの腸には1000種類・100兆個以上もの腸内細菌が生息しているといわれています。そしてその腸内細菌たちは免疫系と対話しており、ヒトの免疫力とも深く関わっています。
また腸内細菌のバランスの状態は、食物の栄養素の吸収率とも関係しています。腸内細菌のバランスが良いほど、食べ物の栄養素は吸収されやすくなるのです。
ところで、腸内細菌の多様な集まりのことは、近年、お花畑になぞらえて「腸内フローラ」と呼ばれていますが、では、その腸内フローラを形成している腸内細菌には、具体的にどのような働きがあるのでしょうか?
腸内細菌の働きとしては以下が挙げられます。
腸内細菌はビタミンB群を合成する
まず、腸内細菌の主な働きとして挙げられるのは、ビタミン類の合成です。
前回の記事では、ビタミンB群のアトピー改善効果について書きましたが、ビタミンB群のうち、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビオチン、葉酸、パントテン酸は腸内細菌が生み出してくれます。
ビタミンB群は皮膚や粘膜の維持や免疫機能の維持、コルチゾール(ステロイドホルモン)を分泌する副腎皮質の機能維持のために欠かせない栄養素です。
そのため、アトピー性皮膚炎を治していくためには、ビタミンB群を積極的に摂っていく必要があるのですが、腸内細菌はそのビタミンB群を合成するはたらきがあるため、腸内細菌を増やしたり、腸内細菌のバランスを整えたりすることはアトピー改善に効果的なのです。
腸内細菌の短鎖脂肪酸を合成する働き
さらに腸内細菌には短鎖脂肪酸を生み出す働きがあります。
この「短鎖脂肪酸」については、「短鎖脂肪酸がアトピー性皮膚炎の改善に効果的な理由」という記事で詳しく書きましたが、この短鎖脂肪酸には以下のような働きがあります。
- 脂肪の蓄積を減らし、全身の代謝を活発にして肥満を防ぐ
- 糖尿病を直接的に改善するホルモン「インクレチン」を増やす
- アレルギー反応を抑えるTレグを増やす
- 脳内伝達物質であるセロトニンの分泌を促す
- 腸のバリア機能を高めることで、食中毒、炎症、食物アレルギー、動脈硬化、がんなどの病気を防ぐ
- 短鎖脂肪酸ができる過程で腸内細菌から水素が発生し、活性酸素を中和する
- 腸管の活動エネルギー源となる(藤田紘一郎『腸内細菌が家出する日』より)
この短鎖脂肪酸はTレグ(制御性T細胞)を増やしたり、腸のバリア機能を高めたりするため、アレルギーの症状に対して効果を発揮するとして期待がもたれています。
ところで、この短鎖脂肪酸がうまく作られるためには、腸内細菌のチームワークが必要だと医学博士の藤田紘一郎氏は述べています。
そのため、短鎖脂肪酸によってアトピー性皮膚炎の症状を緩和していくためには、腸内細菌のバランスがうまく整うような食生活を普段からおくることが重要になってきます。
ちなみに腸内細菌の理想的なバランスは「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」だとされています。
また腸内環境を改善していくためには、乳酸菌と食物繊維、発酵食品、オリゴ糖などを普段の食事や生活のなかで積極的に摂っていくことが大切になってきます。
ビタミンB群のアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法」について述べていますが、今回は「ビタミンB群のアトピー性皮膚炎を改善する効果」について書いていきたいと思います。
ビタミンB群はアトピー性皮膚炎を改善するために必要不可欠な栄養素です。なぜならビタミンB群は代謝の働きをする酵素を助ける補酵素の役割があり、皮膚や粘膜の維持や、副腎の機能の維持にも関わっているからです。
そのため、アトピー性皮膚炎を改善するためにはビタミンB群を積極的に摂っていく必要があります。
また、ビタミンB群は協同して働くため、特定のものばかりを摂るのではなく、複合した形で摂るのが望ましいとされています。
しかしここでは、アトピー性皮膚炎を改善していくために、特に大切なビタミンB群を挙げてみたいと思います。
ビタミンB2
ビタミンB2は、糖質や脂質、タンパク質からのエネルギーの生成に広く関わってる栄養素です。
また、皮膚や粘膜の健康維持を助けるはたらきもあるため、アトピー性皮膚炎の場合は、積極的に摂っていく必要があります。
ビタミンB2はレバーや 卵、納豆などに多く含まれます。
ビタミンB6
ビタミンB6は、たんばく質の代謝を促進するために欠かせないビタミンとされています。たんぱく質を分解してアミノ酸にする酵素と、アミノ酸を別のアミノ酸に組み替える酵素の補酵素として、その働きを助けます。
皮膚や粘膜をはじめとする多くの体組織や、酸素を運搬するヘモグロビン、病原菌と闘う抗体や神経伝達物質はたんぱく質から作られているため、ビタミンB6が不足してしまうと、アミノ酸の代謝が滞るため、たんぱく質の働きに悪影響が出てしまいます
またビタミンB6は、免疫機構で主要な役割をもっている免疫グロブリン(抗体)の生成に関わっているため、免疫機能を正常に維持するために欠かせない栄養素だとされています。
そのためビタミンB6にはアレルギー症状を緩和する効果があると言われています。
ビタミンB6はニンニクやかつお、マグロ、レバー、卵などに多く含まれます。
パントテン酸(ビタミンB5)
パントテン酸はアトピー性皮膚炎の改善のために特に必要なビタミンです。
その理由は、皮膚や粘膜の維持、副腎皮質の機能維持、副腎ホルモンを作るために欠かせないからです。
特に炎症を抑える働きをするコルチゾール(ステロイドホルモン)がきちんと作られるためには、副腎が健康でなければならないのですが、この副腎にはパントテン酸が多く集まっているとされています。
そのため、パントテン酸の不足は、副腎の機能低下に直結してしまうのです。
したがって、副腎の機能を強化するには、パントテン酸と、もうひとつ、他の記事でお伝えしたビタミンCは必要不可欠なのです。
このパントテン酸が多く含まれている食材は、レバー、納豆、さけやいわしなどの魚介類、肉類、卵などです。
ナイアシン(ビタミンB3)
さらにナイアシンも副腎の機能維持のためには必要になります。
ナイアシンはステロイドホルモンの合成に関わり、皮膚や粘膜を健康に維持する効果があるほか、免疫機能の維持のために重要な役割を担っています。
ナイアシンが多く含まれている食材としては、カツオ、サバ、たらこ、まぐろ、レバー、鶏肉、きのこ類などが挙げられます。
ビタミンB群は腸内細菌によって作られる
これらのビタミンB群は、アトピー性皮膚炎を治していくために欠かせない栄養素ですが、先述した通り、ビタミンB群は協同して働くため、他のビタミンB群を摂らなくても良いわけではありません。
また、ビタミンB群のうち、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビオチン、葉酸、パントテン酸は、腸内細菌によって合成されるため、ビタミンB群の効果的な補給のためには、腸内環境を改善し、腸内細菌のバランスを整えていくことも大切になってきます。
そして、その腸内環境の改善に役立つのは、乳酸菌、食物繊維、オリゴ糖、発酵食品などです。
以上が、ビタミンB群のアトピー性皮膚炎を改善する効果についてです。
アトピー改善のために必要なビタミンCの摂り方とは?
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法と対策」について述べていますが、今回は「アトピー改善のために必要なビタミンCの摂り方」について書いてみたいと思います。
以前、「ビタミンCサプリメントの副腎を強化してアトピー性皮膚炎を改善する効果」という記事を書きましたが、この記事では、アトピー性皮膚炎の症状を治していくためにビタミンCの摂り方について少し詳しく書いてみようと思います。
まず、ビタミンCがアトピー性皮膚炎の改善のためになぜ必要なのかと言えば、副腎が作り出すステロイドホルモンにビタミンCは深く関わっているからです。
特にビタミンCはコルチゾール(ステロイドホルモン)が作られる時に使われる栄養素であることが知られています。
ストレスと副腎皮質ホルモン「コルチゾール」の合成とアトピー性皮膚炎の関係性において、ビタミンCのこまめな補給は欠かせないのです。
また、アトピー性皮膚炎の発症やアトピーの悪化にはストレスが深く関わっていると考えられますが、ストレスを感じる度にビタミンCは消耗してしまうので、コルチゾールを分泌し続ける副腎を助けるためには、ビタミンCは多めに摂らなければならないのです。
さらにビタミンCはコラーゲンの合成に欠かせない存在であり、ビタミンCが不足するとコラーゲンの合成がうまくいかなくなり、肌荒れの原因になります。
そのためアトピーによって悪化した皮膚を再生していくためにもビタミンCは必要なのです。
ビタミンCの性質について
ところで、ビタミンCは水にとけやすい水溶性であり、熱や酸に不安定な性質を持っているため、野菜から摂る場合は、生食やさっとゆでる調理法などで摂取することが望ましいとされています。
ちなみに、ビタミンCを多く含んでいる食材としては、柑橘類、赤ピーマン、ブロッコリー、モロヘイヤ、アセロラ、レモン、キウイフルーツ、イチゴなどが挙げられます。
また、ビタミンCは過剰摂取したとしても、尿として速やかに排泄されるため、摂り過ぎに神経を尖らす必要はありません。
ビタミンCの効果的な摂り方とは?
ただし、1回に200mgであれば、吸収率は100%ですが、1000mg摂るとすると、吸収率は70%程度に落ちてしまうとされています。
しかし残りの30%は大腸内の腸内細菌や腸粘膜に作用したり、毒素を排出したりするため、無駄になるわけではないといいます(参考 溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』)。
さらに、栄養療法の専門家である溝口徹氏によれば、ビタミンCは摂取してから30分ほどで血中濃度が最も高くなり、その後3時間程度で元の血中濃度に下がってしまうそうなので、2~3時間おきに少量のビタミンCを摂るというのが理想的です。
ところがビタミンCを果物や清涼飲料水から大量に摂ろうとすると、果糖やブドウ糖果糖液糖などを余計に摂取してしまうため、ビタミンCの効果的な摂り方という意味では、好ましくありません。
また余分な糖質の摂り過ぎは、アトピー性皮膚炎の悪化にもつながりますので、市販のビタミンCが含まれた清涼飲料水の飲みすぎには、注意が必要です。
ちなみに私が副腎を助けるために実践しているビタミンCの摂り方は、500~1000mg程度のビタミンCを3時間以上の間隔をあけて、1日に数回サプリメントから摂るという方法です。
しかし溝口徹氏によれば、ビタミンCを摂るとガスが増え、摂り過ぎると、人によっては下痢や軟便になるそうですので、ガスをバロメーターにして摂取量を調節するのが良いそうです。
もしビタミンCをこまめに補給したいけれど、サプリメントを飲むのは苦手だという方は、粉末状のL‐アスコルビン酸を水に溶かしてこまめに飲むのもオススメです。
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ビタミンAのアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法」について述べていますが、今回は「ビタミンAのアトピー性皮膚炎を改善する効果」について述べていきたいと思います。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を正常に保つために重要な働きをするため、アトピー性皮膚炎の改善のためには必要不可欠です。
皮膚や消化管などの上皮の機能を守り、ウイルスの侵入を防ぐ働きがあります。また、体の成長を促して細胞の増殖と分化をコントロールします。
特にビタミンAは気道粘膜と鼻腔粘膜の線毛に分泌される「IgA抗体」の材料になっています。
このIgA抗体は異物を包み込み、体外に出す働きをするため、ビタミンA不足によって「IgA抗体」の分泌が悪くなると、ウイルスやばい菌などが、体内に侵入しやすくなります。
さらに腸粘膜でもIgA抗体は同じように働いているため、腸から体内にウイルスなどの異物が入りこまないためには、十分な量のビタミンAの補給が必要になります。
つまり、排除すべき異物が体内に入りこんで、アレルギー症状が起こるのを防ぐためには、ビタミンAは必要不可欠な栄養素なのです。
ビタミンAを食事から摂るには?
ちなみにビタミンAは、肉(特にレバー)や魚などの動物性食品に多く含まれていますが、緑黄色野菜などに含まれているβ‐カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変わります。
このような体内でビタミンAに変わる物質はプロビタミンAと呼ばれています。プロビタミンAは他にα‐カロテンやクリプトキサンチンなどのカロテノイドなどがあります。
また、β‐カロテンをはじめとしたカロテノイドには、活性酸素を除去する抗酸化作用があります。
アトピー性皮膚炎の発症には、活性酸素が関係しているといわれていますので、ニンジンやカボチャ、ほうれん草などに多く含まれているβ‐カロテンを日頃の食事の中で積極的に摂ることは、アトピーの改善のためにおすすめです。
亜鉛サプリメントのアトピー性皮膚炎を改善する効果
当ブログでは「アトピー性皮膚炎をサプリメントや食事の栄養効果で改善するための方法」について述べていますが、今回は「亜鉛サプリメントのアトピー性皮膚炎を改善する効果」について述べていきたいと思います。
亜鉛は皮膚の健康を守ったり、アレルギーを抑制したりする作用があるため、アトピー性皮膚炎の改善には必要不可欠な栄養素です。
亜鉛は200種類以上の酵素の構成成分(補助因子)として働いており、細胞の生成を促すためにも必要です。
特にアトピー性皮膚炎で皮膚の機能が低下している場合は、亜鉛が不足しがちになっているといいます。
そのため皮膚の再生をスムーズにするためには、亜鉛が不足しないよう食事やサプリメントから補うことが大切になってきます。
また体内の活性酸素を除去するSOD酵素(スーパーオキシドディスムターゼ)は、亜鉛と銅から作られると言われています。もし亜鉛が欠乏して、SOD酵素が作られなくなると、活性酸素によってどんどん体は酸化していってしまいます。
活性酸素はアトピー性皮膚炎の原因になるといわれていますので、亜鉛が不足しないように気をつけて、活性酸素によって体内の細胞が酸化しないようにすることも、アトピー対策のためには必要になってきます。
ちなみに亜鉛はストレスや飲酒、ステロイド剤の服用や塗布で消耗してしまうといいます。
アトピー改善のために亜鉛を補給するには?
亜鉛が多く含まれている食材は、牡蠣(カキ)、スルメイカ、タラバガニなどの魚介類や豚、牛のレバー、牛肉などです。特に生牡蠣の亜鉛含有量は、季節ものではありますが、非常に多くなっています。
しかし食事から十分な量の亜鉛を摂るのが難しい方は、サプリメントから積極的に摂っていくことをオススメします。
また、亜鉛の過剰症に関しては、胃障害、めまい、吐き気などの症状が起こる急性亜鉛中毒があり、継続的な過剰摂取では貧血や免疫障害、神経症状などが起こるおそれがあると言われているため、サプリメントから摂取する場合は、過剰摂取に気をつける必要があります。
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